このブログの説明

当ブログは、週刊ファミ通の記事を転載したものです。
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『ドラゴンクエストモンスターズ』に係るファミ通の記事・永田氏の文章は、多くの人を魅了する、価値のあるものだと思っています。

構成
・ソフトウェアインプレッション さよなら、ロールプレイングゲーム /風のように永田
・ドラゴンクエストモンスターズ 最強マスターへの道~10.9幕張決戦~
(ともに発行詳細失念)

2008.7.27追記
このブログをそうさめもさんで紹介していただきました。

・・・やはり永田さんの文章がとても素敵で
いろんな方にみていただきたくてぜひご紹介させていただきたかったのです


とは紹介していただいた方の言葉ですが、同時に私の願いでもあります。
ミキさん、どうもありがとうございました。
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# by elingee | 2007-08-01 09:48 | このブログの説明  

さよなら、ロールプレイングゲーム

 創造というものはつねに制約のなかで行なわれる。諦めではなく事実としての話だ。どんなに人が想像力を持とうとも、使う道具や表現の場は有限なのだ。しかし、それで人の創造力が損なわれるかというとそうでもなくて、制約のなかでさえ、人は果てしなく創造の形を探求する。僕はその結果に生まれる創造物が好きだ。悪戦苦闘のすえに生まれる、工夫の凝らされた作品が好きだ。
 ’86年に『ドラゴンクエスト』を生み出した人たちは、512キロビットのカートリッジに“世界”を詰め込まなければならなかった。“物語”や“勇者”や“虹”を詰め込まなければならなかった。装飾は最低限にとどめられ、情報は伝達力が優先され、物語は本筋を外れることを許されなかった。その結果、凄まじくシェイプアップされた“世界”が生まれた。そこは膨大な記号の集まりであり、ほとんどのものは記号と数字で表わされた。
 それは、僕にとって魔力だった。すべてが記号と数字で表わされた世界で、自分という記号の数字を上げることによって、その世界を動かしていくという行為は、僕にとってとても新鮮で魅力的なことだった。たとえば、レベルが上がるという快感。その数字が上がるということは、体力がついてたくましくなるということだ。与える攻撃力が大きくなるということだ。その強さでもって、新しい町を訪れることができるということだ。この世界を平和へ近づけられるということだ。これが僕にとってのロールプレイングゲームだった。
 この記号の世界が最初から設計図に描かれていたとは僕は思わない。それは、創造力が制約と格闘したすえに生まれた工夫の結晶なのだと思う。ロースペックの生んだ偶然の快感なのだとすら思う。
 時代とともに進歩する技術は、創造を助けた。魔法は激しい稲妻を伴って描かれ、幻想的な表現には装飾としての虹が添えられた。記号と数字の魔力は弱まった。レベルが上がるということは、小さくガッツポーズを作れるようなうれしいできごとではなくなった。
『ドラゴンクエストモンスターズ』が持つ懐かしさは、たんに過去のイベントが散りばめられているといった類の懐かしさではない。そこにあるのは、ゲームボーイというロースペックの制約に再び縛られることによって生じる、工夫された創造の手触りなのだ。シェイプアップに立ち戻らざるをえなかった、記号と数字の世界の懐かしい手触りなのだ。ゲームボーイのチープな音源で久々に『ドラクエ』の音楽を聞いたときの胸にしみ入るような感覚。それは懐かしさだけではない。その音楽は、チープな音源で最大限の効果を得られるよう、あらかじめ設計された音楽なのだ。堀井雄二氏の書いた一文一文が、大きな含蓄を含んでいたり、吹き出すほどおかしかったり、ゾッとするほど怖かったりするのは、それが、装飾と演出をはぎ取られた象徴だらけの世界のなかで、ほとんど唯一許されたプレーヤーへのメッセージであり、ほとんど唯一の遊び心だからだ。
 僕は魔力を感じる。久しぶりのロールプレイングゲームだ。そして演じる。記号として、数字として。レベルが上がる。いつものチープな効果音がチープなスピーカーから響く。“すばやさ+13”。その数字が意味することを僕は実感し、うれしく感じる。このシンプルな世界で、シンプルに数字を上げることを楽しむ。これがロールプレイングゲームだ。
 昔僕を魅了した魔力は、ロースペックから偶然に生まれた。僕はそれを、このゲームによって確認した。ロールプレイングゲームはチープなスペックで作られるべきだと言っているわけではない。ただ、ハイスペックのマシンでこの魔力が生まれることはもうないのではないかと僕は思う。極端な例だが、もしも松尾芭蕉がデジカメを持っていたら俳句は読まないだろうと思うのだ。ジミ・ヘンドリックがマッキントッシュをもっていたらギターを歪ませるかどうか疑問に感じるのだ。だからこそ、魔力が生まれる瞬間に立ち会えたことを僕はうれしく思う。と同時に、このような魔力をすべてのロールプレイングゲームに求めることを僕はやめようと思う。
 思えば僕は、これまで多くのゲームに『ドラクエ』のような記号と数字の世界を求めていた。しかしそれでは最新のゲームを最新であるということだけで否定してしまうことになる。このゲームで僕はそれを確認した。過去の環境により生み出された魔力を、現在の環境に求めても意味がない。新しい環境では、新しい魔力がきっと生み出される。現在の最新の環境を制約だらけだと感じる大きな創造力さえあれば、そこには新しい魔力がきっと生まれるはずなのだ。最新の環境でもまるで追いつかないほどの大きな創造力。僕はそれを待っていようと思う。

 風のように永田(肋骨完治)

PLOFILE
ゲームの話をしたがることで有名な本誌編集者。先日訪れた流星群を地面に寝ころびつつ鑑賞。40分も見てて風邪をひいたとか。
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# by elingee | 2007-08-01 09:37 | コラム  

タイトル

ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド
最強マスターへの道
~10.9幕張決戦~

1台のハンディーゲームマシンが生み出した汗と涙の感動の数日間。ボクらが感動したこの気持ち、届け、キミのもとに。
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# by elingee | 2007-08-01 08:13 | タイトル  

序幕~特別コラム

『ドラゴンクエストモンスターズ』のワナ!!

デ、デ、デ、デンジャラスマズン!!自分の残りMPをすべて使いHPを10回復させるデンジャラスマズン!!おっとびっくりご用心!!『ドラクエ』やるときゃ危険がいっぱい、カラーになっても気をつけて!!
そうさ僕らにゃ知識が必要、備えあれば憂いなし。それではいってみよう、大好きなあの娘に向かい「君の瞳にギガスラッシュ」と囁くワナシリーズ。久々に復活の今週はズバリ『ドラゴンクエストモンスターズ』のワナの巻。星降るこの夜に理想と現実の配合をくり返しつつ、ウ―――――、ワナッ!!
まずは4回連続でザオラルが失敗するワナ、7匹連続でメスが仲間になるワナ、“つえ”を6本持っているが行けども行けども店がないワナ、他国のマスターがバリアー地帯のド真ん中にいるワナ、キアリーを唱えようとしてキアリクを唱えてしまうワナ、何度確認してもシャナクの効果を忘れてしまうワナ、バオームだと信じていたがじつはパオームだったワナ、はぐれメタルに関するさまざまなワナ、電池切れに関するさまざまなワナ、しもふりを4つ投げたのにといった感じのワナ、コロシアム出現で稼ぎまくるぜ~と思って連打していたらついつい“いいえ”を選んでしまうワナ、電車の中でやり始めたが案の定セーブできなくてホームでこそこそプレーするワナ、ミノーンばっかり生まれるワナ、配合するうちに「あのザオラルどこ行ったっけ?」のワナ。
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# by elingee | 2007-08-01 08:10 | ワナ  

第1章 大ブームが起こり、1枚の紙に魂踊らん

 ’98年9月、1本のゲームがファミ通編集部に大ブームを起こしていた。『ドラゴンクエストモンスターズ』である。ひと仕事終えては『ドラクエ』。メシに行っては『ドラクエ』。情報が飛び交い、配合がくり返され、大量の乾電池が消費された。睡眠時間を削って遊ぶ編集者が続出し、ついに副編集長が大激怒・・・・・・するかと思いきや副編集長は枕元にゲームボーイを置いたまま床で寝ていた。
 そしてある日、編集部に1枚のファックスが舞い込んだ。“『ドラゴンクエストモンスターズ』出版社大会開催のお知らせ”勝つ!なんせ、この大会に出れば晴れて仕事の名目で『ドラクエ』が遊べ・・・・・・いやいやいや、勝つ!!大会まで2週間。我々は努力した。これはそれを追ったドキュメントである。併せて、我々が発見した数々の情報を掲載する。これを読み終えるころ、諸君は最強のモンスターマスターとなっていることだろう。努力せよ。健闘を祈る。さぁ~て、『ドラクエ』やるぞぉ~。えッ、何、この記事、俺が書くの!?
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# by elingee | 2007-08-01 08:06 | 最強マスターへの道  

第2章 徐々に明かされ、真偽入り、入り交じらん

 
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# by elingee | 2007-08-01 07:58 | 最強マスターへの道  

9月27日 初クリアー、そしてさらなるダンジョン

発売日は金曜日だった。その日、おそらく20本近くの『ドラゴンクエストモンスターズ』が編集部で稼動していた。そして3日後の月曜日、数人が早くもクリアー。編集部の豊田は、図書館を埋める作業に没頭。一度買ったソフトは骨までしゃぶるという豊田、今後2週間まともに寝られなくなることを知るよしもない。メモがまとめられ、肉の“やせい”減少効果表などが早くもでき始める。このころ大会告知ファックスが届く。
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# by elingee | 2007-08-01 07:57 | 最強マスターへの道  

9月28日 やり込み派とエンジョイ派に二極化

黙々と突き進み最強を極める者、ダラダラとモンスターを集める者に二極化。エンジョイ派の風永、大会の噂を聞き「出る出る」と適当に立候補。このあとたいへんな役目を引き受けるハメに。また、やり込み派が情報交換している場で、エンジョイ派が聞きたくもない先の情報を聞いてしまい慌てて席を立つといった光景も。ソフトリセットなどの基本テク浸透。
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# by elingee | 2007-08-01 07:53 | 最強マスターへの道  

9月29日 池ラク最強時代

やり込み派のなかで対戦がくり返される。当初最強だった戦闘員まる子のへルビーストを倒したのは池袋ラクセル。限界まで育てたキメラをスレイブ間々田のキングスライムとお見合いさせ、屈強なビッキーを誕生させる。“さそうおどり”最強説など、マジで中途半端な法則が発見される。
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# by elingee | 2007-08-01 07:50 | 最強マスターへの道  

9月30日 新情報とデマが交錯

配合の際にモンスターにつく“+”の数値がどのような法則になっているかで紛糾。まる子が“レベルが高いほうの10の位のレベルに依存”、という説を唱えるも、やや不完全。また、「中ボスのビックアイが仲間になる」などのデマが流れる。「○○が出る」といった真実も混じるからやっかい。
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# by elingee | 2007-08-01 07:47 | 最強マスターへの道  

第3章 分析 虹色の鳥現われ、黄金の魔物に到達せん

  
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# by elingee | 2007-08-01 07:45 | 最強マスターへの道  

10月1日 にじくじゃく現わる~戦国時代到来~

日々、蓄積する情報。池袋ラクセルのビッキーは、にじくじゃくの登場によってあっさり破られた。やはり終盤に登場するモンスターの性能はケタ違いだ。以後、対戦はさらにくり返され、新しいモンスターが現われては勝つといった戦国時代に。大会で我々が使うべきモンスターは何か?そして残すべき特技は?分析が進む。他国のモンスターマスターからモンスターを奪う重要性に気づく。マスターを発見した時点でセーブし、欲しいモンスターが現われるまでリセットする方法を発見。効率が飛躍的に向上する。
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# by elingee | 2007-08-01 07:42 | 最強マスターへの道  

10月3日 バイト豊田に、彼女が放った衝撃のひと言

その資質から『ドラクエ』チームのやり込み隊長に抜擢された豊田。理想のモンスターを求めて週末の休みも黙々とプレー。そんなとき、彼女から「部屋に行く」との電話。「いいけど、俺は仕事でゲームやんなきゃなんない」と答える。遊びに来る彼女。しかし、マジで口も聞かずにモンスターを育て続ける豊田。呆れる彼女。土曜日の夜を徹夜し、仮眠をとり、日曜日も外出せずやり込む豊田。日曜の夜、仕事に生きる男の背中に向かって彼女はつぎのように行った。「死ね」。チーム全員の涙を誘った話。
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# by elingee | 2007-08-01 07:39 | 最強マスターへの道  

10月4日 ブンブン丸、データ吹っ飛ぶ

「俺も協力するゼ!」といきまいていたブンブン丸だったが、奇しくも編集部のなかで初めてデータが消えた男として名を残すことになった。ちなみに「呪いの効果音(これまでのシリーズで、データが消えたとき鳴る)はなかったよ。」とのこと。冥福を祈る。
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# by elingee | 2007-08-01 07:34 | 最強マスターへの道  

10月5日 大会迫る!!我々の理想はどこだ

いよいよ大会が迫ってきた。大会規定ギリギリまでレベルと“+”を上げるのは困難ではない。問題は、どのモンスターを選び、それぞれにどんな特技を持たせるかということだ。ここに至り“大会に勝つために呪文必要ナシ”との結論が出る。理由は、メタル系のモンスターに効かないことと“くろいきり”発動で魔法がすべて無効になってしまうことだ。さらに我々は追求し、ついにモンスター選びの結論に至る。すなわち、メタル属性最強のモンスター。それは、“ゴールデンスライム”である。
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# by elingee | 2007-08-01 07:31 | 最強マスターへの道  

小休止~この特技にホレた!!

好きだ!!愛してる!! この特技にホレた!!

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# by elingee | 2007-08-01 07:26 | ベスト10  

第4章 理想 配合に光明あるも、不吉な知らせに食細らん

      
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# by elingee | 2007-08-01 05:35 | 最強マスターへの道  

10月6日 大発見!!オリジナル配合ゴールデンスライム

ゴールデンスライムの弱点は、HPの低さ。それを補うべく我々は各種の“たね”と“きのみ”を保存してあるが限りがある。そんなとき事件は起こった。やり込み中の豊田がゴーレムとぶちキングを配合。配合の問いかけにいつもどおり“はい”を選択。しかしその瞬間豊田は「しまった」と頭を抱える。そのゴーレムは“ゴーレム”と名前をつけたゴールデンゴーレムだったのだ。しかし生まれたのはなんとゴールデンスライム!!しかもHPが異常に高い。偶然から生まれた配合法が、我々の理想に光明を投げかけたのだった。
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# by elingee | 2007-08-01 05:31 | 最強マスターへの道  

10月7日 理想決戦!そして編集部に全員にメールが

対戦を極めた池袋ラクセル、間々田、まる子、豊田の4人が結論を出した。“マダンテ”である。魔法ではないゆえ“くろいきり”も通用しない最強攻撃。当てれば1発で勝負はつく。2匹のゴールデンスライムと、打撃戦のために1匹のりゅうおう。そして“マダンテ”。理想はできた。全員がモンスター作りに入る。風永と針生も“たね”集めに没頭。しかしマックスには至らない。もっと“たね”があれば。まる子が編集部全員にメールを出す。「みなさまの“たね”をいただけないでしょうか」。意気に感じる編集が続々と名乗りを上げた・・・・・・。

集まった“たね”
・いのちのきのみ・・・77個
・ちからのたね・・・・・55個
・まもりのたね・・・・・29個
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# by elingee | 2007-08-01 01:54 | 最強マスターへの道  

10月8日 対戦シミュレート開始!風永大緊張

まる子のメールが功を奏し、大量の“たね”が集まった。負けられない!我々の志気は上がったが、ひとり無口な男がいた。代表として出場予定の風永である。試合はAI戦であり、選べるコマンドは3つしかないとはいえ、その選択は大きく勝敗を左右する。モンスターは完璧だが、勝負は時の運。プレッシャー。大会前夜、ほかの編集部からも“たね”が集まる。緊張する風永。「悟空はスゴいなぁ。」などとひとり言。どうやら元気玉を抱えた緊張感を味わっているらしい。ともあれ対戦の特訓。対戦相手を作るため、徹夜続きの豊田が作業開始。豊田はもうボロボロだ。打撃戦、魔法戦とパターンを変えた敵を作り戦う。そして連勝。死角はないかに思われた。だが、まる子の持つ、まおうつかいが唱えた“パルプンテ”に我々のモンスターが凍らされた。ヤバい。ここに“マダンテ”が来たら負ける。重苦しい空気が流れた・・・・・・。
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# by elingee | 2007-08-01 01:48 | 最強マスターへの道  

10月8日深夜 マジックバリア!?そしてファミレスへ

作戦会議中、池袋ラクセルの携帯がなった。顔色が変わる。「やべぇ、マジックバリアで、“マダンテ”の攻撃力半減するって。」衝撃。最後の会議が始まる。“マジックバリア”は“くろいきり”で防げる。だが、実力伯仲の場合もっているに越したことはない。3匹とも“マジックバリア”は持っていない。心配がもうひとつあった。1匹のゴールデンスライムが“ビックバン”を持っている。“ガンガンいこうぜ”を選択した場合、AIが“マダンテ”ではなく“ビックバン”を選ぶ場合が多々ある。できれば“マダンテ”を打たせたい。どうする?ゲーム大会で修羅場をくぐってきた池袋ラクセルと間々田が結論を出す。「勝つ可能性は少しでも高い方がいい。」作り直し。全員ファミレスで食事しつつプレー。運ばれる料理を無視し没頭。豊田の体力に限界がきた。最後のモンスターは間々田に託された。
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# by elingee | 2007-08-01 01:40 | 最強マスターへの道  

最終章 決戦 人事尽くされ、神に委ねられん

10月9日 運命の女神は微笑むのか

 豊田が編集部のイスで目を覚ましたとき、間々田は豊田が眠るまえと同じ恰好でプレーし続けていた。疲労困憊の間々田からゲームボーイを受け取る豊田。間々田はそのまま熟睡。豊田は幕張へ急ぐ。
 豊田に渡された最後のゴールデンスライムは、レベル49で成長を止められていた。大会規定の上限はレベル50。間々田はギリギリまでモンスターを育てられるよう、成長を止めて豊田に託したのだ。ダンジョンの中には勝つとモンスターのパラメーターを上げてくれるマスターがいる。時間の許す限りこのマスターを捜す作戦だ。このマスターに勝ったときにレベルが上がることを計算した間々田は、レベル49の状態で止めたのだ。
 移動中もマスターを捜しつつ、豊田は会場へ到着。風永と合流した豊田は、戦法を風永と確認し合う。「残り1分まで“だいぼうぎょ”し、先に“マダンテ”を打たせる。」
 ファミ通のモンスターの実力は、他誌と一線を画していた。エニックス開発者への挑戦権をかけた決勝戦のVジャンプ戦まで、ファミ通の3匹は“マダンテ”を使うことなく勝ち進んだ。そしてVジャンプ戦。敵のモンスターは、シドー、ゾーマ、りゅうおう。まちがいなく“マダンテ”を持ってる。豊田はステージの風永を見る。第1ターン。全員“だいぼうぎょ”するファミ通に対し、Vジャンプの2匹のモンスターが“マダンテ”を唱える。ダメージは、ほとんどない。作戦成功。風永は小さくガッツポーズする。祈る思いで観戦していた豊田も会心の笑みを漏らす。おそらく、この時点で勝負がついていたことに、気づいた人は少なかっただろう。ファミ通チーム、勝利。
 そして最後の戦い。まるで『ドラクエ』シリーズで最後に立ちはだかるボスのように、エニックス開発陣の力は未知数。何しろ出てきたモンスターがリップス、あばれうしどり、ぶちキング。基本性能としてずいぶんレベルが低い。何かある。風永は3匹とも“いのちをだいじに”を選択。そして第1ターン。モニターのメッセージを見た豊田は直感した。“ヤバい!”。3匹のうち“だいぼうぎょ”しているのは1匹のみ。1匹はふつうの“ぼうぎょ”、もう1匹は“におうだち”。ここに“マダンテ”が来たら、2匹を失う。そして敵のリップスの攻撃は・・・・・・“マダンテ”。ゴールデンスライムにダメージ811が直撃。しかしゴールデンスライムは耐えた。なんと残りのHPは94。編集部で集めた“たね”の分だけ命拾いしたのだ。そしてそして“におうだち”の特性のため、本来もう1匹が受けるはずだったダメージ773を受け、息絶える。最悪の事態を回避。第2ターン、“ザオリク”でゴールデンスライムを復活させたものの、攻撃の要であるりゅうおうが“まじんぎり”を喰らい瞬殺。2度目の“ザオリク”。そのあいだも敵の“ばくれつけん”が体力を削っていく。だが、エニックスが“だいぼうぎょ”する様子はない。となれば、“マダンテ”さえ撃てば勝てる。豊田は自分たちの作戦を信じた。そして第4ターン、ついに満を持してゴールデンスライムの“マダンテ”炸裂。「勝った!」。豊田は思った。風永もコントローラーから手を離した。しかし戦いは終わっていなかった。エニックスのぶちキングが“マダンテ”に耐えたのだ。そして第5ターンで“せいれいのうた”を使い、死んだ2匹を復活させる。会場のアナウンサーが実況していてわけがわからなくなったそのとき、ファミ通のりゅうおうが“マダンテ”を発動。炸裂。エニックス、ついに全滅。勝った。豊田はようやく解放され、駆け寄ってきた風永と握手した。
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# by elingee | 2007-08-01 01:32 | 最強マスターへの道  

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# by elingee | 2007-08-01 00:00 | コメント欄